松崎雑記帳

バイク、DIY、芝、庭、登山などの趣味ブログです。

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【エッセイ】精神と時の部屋

以前同居していた友人二人が家に泊まりに来た。


一緒に住んでいた頃は毎日の様に飲んでいたけど、
久々に家でゆっくり飲めるタイミング。
次の日はみんな休み。

 

夜の22時頃、仕事が終わった二人が家に到着し三人で買い出しに行く。
飲みきれない程大量に酒を買い込んで帰宅。

 

家に入ったとたんひらめいて
「よし、時計をすべて隠そう」と提案。
「携帯も?」
「もちろん、時間がわかるものはすべて隠そう」

 

壁掛けの時計を外し、携帯をすべて回収して引き出しにしまう。
テレビを消して、DVDレコーダーの時計も見れないのを確認。

 

音楽だけをかけて、乾杯

 

飲みはじめてしばらくすると、いつもの癖で時計のあるはずの壁を見上げたり
携帯を無意識に探してしまったりする


しかし、酔いも回って夜も更けて来ると(時間わかんないけど多分更けたんだろう)
時間から解放された不思議な自由感が訪れる。


これがなんともいえない快感と幸福感!

 

泥酔していつのまにか寝る。
大量の空き缶と、空になった日本酒瓶があったから結構飲んだんだろうな。


普段の生活はどうしても時間に追われてしまうし
遊んでいても酔っていても時間の感覚はなかなか忘れない

 

たとえばそれは飲み屋の「2時間飲み放題」の制限時間であったり、終電の時間であったり。
「明日○時に起きるから×時までに寝れば4時間は寝られるな・・・。」等の計算であったりする。

 

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この前読んだ本で、
江戸から明治にかけて、開国によって西洋の「時計」と「時間という概念」を日本が取り入れて、その感覚に悩む農家や侍の話があった。

 

昔は日が昇ったら一日が始まり、沈んだら一日が終わる。
だから当然、夏は一日が長く、冬は短い。夏に働き、冬は身体をゆっくり休める。

 

待ち合わせはとってもルーズで、午後に待ち合わせした相手が夕方やってくるなんてのは日常。


でも もともとはっきりした時間を決めていないから待たされたってイライラもしない。「そんなもんだろう」という感覚で生活している。

 

そんな中、突然「時計」に生活をしばられてしまう。まだ暗いうちから目覚まし時計にたたき起こされ、[何時に起きる、何時まで働く、何時に寝る。]という慣れない「時間」に追い立てられて四苦八苦する農家の親父や、時計の読み方がイマイチ理解出来ず、稽古に遅刻しては怒鳴られてしまう侍達の滑稽な話。

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そんな滑稽な生活に慣れてしまっているため、今の生活の中で時間を忘れる感覚っていうのはすごく難しいけど

 

「何時に帰らなきゃ」「何時に寝なくちゃ」「今何時だろう?」っていう無意識を消せたとき、すごく良い酔い方が出来る事を発見した。

 

精神と時の部屋
ドラゴンボールの悟空達が、時間を気にせず修行するための異空間の名前。

 

-必要条件-
○家飲み
○次の日休み
○気の合う友達

 

宜しければ、皆さんも是非!

 

 

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